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上場制度の総合整備 | 日本取引所グループ

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Academic year: 2018

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基本方針

市場の健全性は、上場会社の活動を株主・投資者が的確に判断し、市場評価が真に機能す

る環境が整えられることにより担保されるものである。

東京証券取引所は、こうした認識の下に、上場会社に対して東証市場を構成する一員とし

ての一層の自覚を促すとともに、会社情報の開示の充実を図ることにより透明性を確保する

こと、市場機能の発揮を阻害するような企業行動に対しては適切な対応をとることを、上場

制度整備の原則とする。

π 具体的な方針

・企業行動は、基本的には、自由に行われるべきものである。ただし、適時適切な情報開示

を怠る、株価形成を著しく不安定にする、不公正取引を誘引するなどの企業行動について

は、市場機能を適切に発揮させる観点から、積極的に関与を行うこととする。

・基本方針に基づく具体的な施策としては、上場審査基準の改善、開示事項ごとの記載内容

の充実、上場後の開示体制等の整備状況の確認、銘柄属性によるグルーピング、投資者保

護等の観点からの警告の実施等によるものとする。

・なお退出ルールの適用は、経営破たんや流動性の欠如、著しく低い時価総額のような場合

を除けば、上場会社としての根幹的な義務を果たさない場合に限るものとし、退出ルール

の持つ影響の大きさを踏まえてエンフォースメントの種類を増やすことについても考慮し

ていきたい。

・上場諸基準の整備にあたっては、スピード感を持って取組むとともに、多様な利害関係者

の意見を十分に踏まえ、透明性の高い検討を行うよう努めるものとする。

・東証を主たる市場とする外国上場会社については、その態様に応じて必要な対応を求める

ものであるが、他に主たる市場を有する外国上場会社については、本国の法制度や主たる

市場における方針を尊重するものとする。

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(3)

「具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項」(フェーズ¿a)

今秋には有識者による検討の場の設置を含め、具体的な案の策定を開始し、来年を目途

に制度要綱のとりまとめ等を行うこととした事項

「検討に着手する事項」(フェーズ¿b)

実現に向け基礎的な問題点の洗い出しを含め検討を行っていくこととした事項。なお内

容によっては有識者を含めた検討を行い、より具体的な目標を来年中にはとりまとめるこ

ととしたい。

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(4)

−直ちに実施する事項−

○株式交換、株式移転、合併、会社分割に関する開示内容の充実(例えば「株式交換等の比

率算定根拠」、 「第三者機関が交換比率等を算定する場合における当該第三者機関との関係」、

「上場会社・相手会社間の関係」の記載の充実)を行う。

○株式、新株予約権又は新株予約権付社債の発行における通常の開示内容に加え、発行価額

が時価よりも低い価額で設定されている場合やMSCBの発行の場合における開示内容の充

実(例えば「当該発行の適法性についての法律専門家の意見」、「割当先の選定理由」、「割

当先の保有方針」等の開示(割当先がファンドである場合の開示の充実を含む))を行う。

●決算短信に関する研究会報告における業績予想の開示のあり方についての検討結果を踏ま

え、業績予想の背景の説明の充実及び適切な修正開示の実施を要請する。【本年3月に実施

済み】

○適時適切な会社情報の開示は、健全な証券市場の根幹であることから、上場会社に対する

意識の啓発や会社情報を投資者が利用しやすい環境の整備を随時実施する。

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○投資者にとって必要な情報を過不足なく開示する観点から、適時開示すべき事項、軽微基

準及び具体的な開示内容について、実状に照らして適切かどうか検討を行う。その際、形

式基準によるか実質基準によるか、開示内容についても規則に明示するのか、適時開示事

項とインサイダー取引規制上の重要事実との関係など規制方法のあり方も含めて検討を行

う。

3

備考

○適時開示規則上の開示事項に該当しないものについては、TDnet利用を制限すべきでは

ないか。

・会社としてTDnetに掲載する必要性を認識している会社情報を制限することは不適当と考える。

(5)

−直ちに実施する事項−

○上場会社は、企業行動を行う場合に「流通市場への影響」及び「株主権の尊重」について

尊重(配慮)しなければならないことを上場規則に明確化する。

・尊重義務に反すると当取引所が判断する企業行動に対する措置としては、その旨の公表措置をとる ことなどを検討する。

・尊重義務遵守を図るための対応を講じる必要があると考える企業行動については、できる限り具体 例を明示し、明瞭性を確保することに努める。

〔具体例〕

・流通市場に混乱をもたらすおそれのある大幅な株式分割、株式無償割当の実施

・1万円以下の投資単位を意図的に実現することを目的とした、株式分割、株式無償割当、単元株 式数の見直しの実施

・買収防衛策に関する尊重義務と同じく、上場適格性の喪失には直接的には結びつかないものとして 整理する。

・既存の大幅な株式分割に関する自粛要請については当該規定の制定をもって代替するものとする。

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○ディスカッション・ペーパーで掲げた企業行動(当初から対応を講じるべき企業行動とし

て掲げるものを除く)についても、どのような場合に、尊重義務遵守を図るための対応を

講じるべきものとして掲げるべきか、具体的な要件、対応方法について整理を行う。

・特定の者を対象に発行するMSCBの発行や大規模な第三者割当増資の実施等について、開示内容や 手続きの面を中心に整理する。

○尊重義務に代表されるような上場会社の行為規範について、適時開示規則とは別の新たな

規則を設けることについて、検討を行う。

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(6)

−検討に着手する事項−

○東証上場会社として投資家からみて望ましい(逆に不適切と思われる)企業行動を整理し、

NYSEのカンパニーマニュアル等を参考に一定の規範(推奨事項)として明示すること等

について検討を行う。

・規範(推奨事項)を遵守している上場会社を、他の上場会社から区分して表示することも考えた い。

〔NYSEのカンパニーマニュアルで掲載されている行動規範的な主な項目〕

・議決権ポリシー

・コーポレート・ガバナンスに関連する諸規範

・大規模な増資を行う場合の株主権の尊重

備考

5

○尊重義務に反する行為について、公表措置等ではなくより強制力のある対応(例えば上

場廃止基準に掲げる等)としてはどうか。

・上場会社の企業行動を一律、未然防止的に抑制することは他の関係法規制との整合性もあり、証券 取引所の役割を超えているのではないかと考える。

・尊重義務は、投資者・株主による当該企業行動への理解を促し、適切な判断を行う環境を整えるた めの措置であり、最終的な是非を東証が認定するものではないと考える。

・株主の権利内容及びその行使が不当に制限されていると当取引所が判断するものについては、上場 廃止とする規定を既に設けている。

(7)

−直ちに実施する事項−

○望ましい投資単位の水準を定めた上場規則等の見直しを行う。

・あくまでも東証として望ましいと考える水準を提示するという、規則の基本的な性格は維持しつつ、 望ましいとする投資単位の水準を5万円から50万円までに変更する(50万円以上の水準にあるもの に限り、今後の方針について一定の説明を決算短信から分離した形で課すこととする)。

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○望ましい投資単位の定着度合いを見極めながら現在7種類ある売買単位について、多数を

占めるものの中から一つに統合していく方法について整理を行う。

・取組みにあたっての問題点を共有する観点からまずアンケート調査を実施することとしたい。

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備考

○投資単位の水準について、上場規則上の強制力を持った措置で担保してはどうか。

・投資単位の水準は、自然な株価の変動による部分も大きいことから、望ましい水準については明示 しても、そのレンジに収まらない上場会社を強制的に排除する等を行うことは不適当ではないかと 考える。

(8)

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○株主数基準の具体的な見直し方法について整理を行う。

・望ましい投資単位の水準を見直すことに伴い、株主数基準における優遇措置についても見直しを行 う。

・その際には、発行済株式数の大きさ及び投資単位の水準に応じて必要な株主の数を定めている現行 の基準について、所要の見直しを行う。

○上場廃止基準全般について実態にそぐわない規定がないか整理を行う。

・最近の廃止基準の運用状況を基に、廃止基準からの削除、追加を含め必要な措置を講じることとし たい。

・例えば、上場時価総額及び売買高に係る上場廃止基準について、その水準や運用方法について見直 しを行う。

−検討に着手する事項−

○株主数基準以外にも、少数特定者持株数基準等の流動性に係る上場諸基準のあり方につい

て、現在提起されている諸問題を踏まえ検討を行う。

<指摘されている主な事項>

・機関投資家が保有する比率の高い市場第一部の上場会社の中でも、浮動株の水準が不足している 会社が多くあると指摘されている。

・外国人の保有が増加する中で、株主数基準や少数特定者持株数基準の計算方法が陳腐化している と指摘されている。

○少数特定者持株数基準については、流動性確保というだけでなく、少数株主の権利保護及

び株式の公開性の観点からも検討を行う。

・少数特定者持株数については、流動性というよりは特定の株主が支配することの弊害を抑止する観 点であることから、より目的に沿った別の規定に衣替えすべきではないかと指摘されている。

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(9)

−直ちに実施する事項−

○改善報告書の記載内容に関する点検制度の整備を実施する。

・改善報告書の提出会社は、提出から6ヶ月経過後遅滞なく、改善措置の実施・運用状況に関する報 告書を提出するものとする。

・東証は、改善措置の実施・運用状況に関して必要な照会や確認ができることとする。

・改善措置の実施・運用状況が不十分な場合及び報告書を提出しない場合には、改めて改善報告書の 提出を求めることができることとする。

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○組織再編その他経営体制等の大幅な変更に対する点検制度について問題点の整理を行う。

・組織再編その他の企業行動によって経営体制や事業内容が大きく変更される場合には、いわゆる裏 口上場の防止の観点からのチェックのほか、上場会社の経営管理体制等について点検を行うことが 適当ではないか。その際、不適当な合併等に該当する態様とそれに応じた審査事項の整理を含め、 不適当な合併等に係る猶予期間審査等の制度とあわせた総合的な整理を行うこととする。

−検討に着手する事項−

○開示事項に関する事後的な点検のあり方について検討を行う。

・外部からの指摘や取引所の実務を通じて不適切な開示等が行われた可能性があると認識した場合の 点検の充実について検討する。

○現在要請ベースで上場会社に実施を求めている経営管理面での整備事項について、規則上

の位置づけを明確化することの検討を行う。

・例えば内部者管理規程等について、上場会社における整備の実態等を踏まえ、規則上の位置づけを 明確にすることが適当と考える。

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備考

○既上場会社の品質を維持する観点から、全ての上場会社に対して、法定の財務諸表監査

に加え取引所自らが独自にかつ定期的に(あるいは別の公認会計士を用いて)財務諸表

等の点検を行ってはどうか。

・公認会計士による財務諸表監査(今後実施される財務報告に関する内部統制監査を含む)は、証券 市場運営の根幹であり、取引所は監査の信頼性を前提に運営されている。

・公認会計士制度の信頼性向上については、金融審議会公認会計士制度部会に参加する中で、積極的 に働きかけを行うこととしたい。

(10)

−直ちに実施する事項−

○企業不祥事の防止に向け、関係者の一層の努力を促す方策を実施する。

・企業不祥事の防止は企業自身の意識の向上と公認会計士による財務報告等に関する内部統制監査に よって向上が期待されることから、会社法施行の状況や日本公認会計士協会による検討状況を踏ま え、必要な要請を関係各位に実施する。

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○財務報告に係る内部統制について、監査人から不適正意見又は意見差控えが表明された場

合の取扱いについて整理を行う。

・財務報告に係る内部統制に関する監査意見において、内部統制に重要な欠陥がある旨記載された場 合において、当該重要な欠陥があるその翌々年においてもなお改善されず同様の意見が出された場 合などには、上場廃止すること等を検討する。

−検討に着手する事項−

○証券市場の信頼性を著しく損ねる事案の発生等により、(財務報告以外の)内部統制等に問

題が生じていることが明らかになった場合において、取引所として健全な内部統制等の発

揮を促す工夫のあり方について会社法の施行の状況を踏まえつつ検討を行う。

・どのような場合に、どのような措置が適当かについて十分検討する必要がある。あわせて、事象に よっては、上場廃止基準(公益・投資者保護)の適用により対処することが適当なものがないかも 検討を行うこととする。

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備考

○上場会社を巡る不祥事全般(例えば談合事件等)について東証がその改善を企業に促す、

あるいは罰金等のペナルテイを課すこととしてはどうか。

・法令に基づく行政庁による処分が存在するものは、当事者による対応が基本となるものであり、東 証は流通市場の開設者として、証券市場の適切な運営に係る問題を中心に対処することが適当と考 える。

(11)

−直ちに実施する事項−

○新興企業経営者が市場を利用する上での倫理観を高めるための啓蒙活動を実施する。

・上場することの意義や市場に対する責任に関する提言をとりまとめる。

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○マザーズ上場会社の成長段階に合わせた体制整備の充実を促すための制度のあり方につい

て整理を行う。

・新興企業であるマザーズ上場会社については、その特徴に応じてよりきめ細やかな上場管理が必要 ではないかとの意見を踏まえ、経営管理体制・開示の充実を継続的に実施することを促す制度上の 工夫について整理する。

○マザーズ上場会社の新規公開において指摘される問題点の整理を行う。

・新規上場時点の流動性不足を改善するために、公開株式数に係る基準や少数特定者持株数に係る基 準について整理する。

・新規上場日の初値の決定方法について、現行制度の問題点を整理する。

・市場間での上場審査基準や運用の相違が上場会社の規律回避に利用されることを防止するための工 夫について整理する。

10

(12)

11

−検討に着手する事項−

○マザーズ市場に参加する投資家教育の充実策について検討を行う。

・一般投資家が新興企業のリスクを十分判断して参加できるための工夫について検討する。

○マザーズ市場の現状を踏まえ、マザーズ市場の位置づけや運営方針について検討を行う。

・マザーズ市場を開設し5年が経過した現状を踏まえ、更に国際的な情勢の変化や社会の要請に応え るよう市場のあり方や運営全般について、改めて整理を行う。

・市場第一部、第二部との関係やマザーズに継続して上場している会社の位置づけについても検討す る。

○市場第一部、第二部の区分についても、継続の是非を含めて検討を行う。

・市場区分の変更は、例えば売買システム等システム面で影響を与えるものであることに留意が必要 である。

・例えば、子会社上場会社の区分や東証が定める行動規範を遵守する会社に対する区分表示に利用す る等、従来以上に積極的な役割を果たすよう制度を見直すことも考えられるのではないか。

・マザーズ市場から市場一部に変更する場合の基準についても、マザーズ市場のあり方及び市場区分 の検討を踏まえ見直すこととする。

備考

○マザーズ市場を含む新興市場全般について統合すべきではないか。

・マザーズ市場以外の新興市場が複数あることが、上場基準や運用を緩める方向に作用するという指 摘があることを踏まえても、なお競争市場の存在は投資者、発行会社双方の利便性向上につながる ものであり統一する意義は乏しいのではないかと考える。

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−直ちに実施する事項−

●親会社等からの独立性に関する開示内容を明確化する。【本年3月に実施済み】

○親会社等を有する上場会社について、投資者への情報提供方法の改善を図る。

・HP上に親会社等を有する会社だけの区分表示を導入し、「親会社等の企業グループにおける上場会 社の位置づけとその他の上場会社と親会社等との関係」及び「一定の独立性を確保していると考え る理由」等について投資者が常時閲覧できるような工夫を行うこととする。

−検討に着手する事項−

○親会社を有する上場会社の当該親会社からの独立性の確保状況についての確認のあり方に

ついて検討を行う。

○親会社・支配株主を有する上場会社の上場管理のあり方について検討を行う。

・例えば、筆頭株主が50%を超える上場会社について既存の市場第一部・第二部から区分表示するこ とや、コーポレート・ガバナンスに関する要件を加重すること等の是非について検討する。

○親会社を有して上場した会社が、上場後すぐに当該親会社の完全子会社となって上場を廃

止するような場合について、投資者保護上適切な対応策について検討を行う。

○上記検討に加え、そもそも親会社を有する会社の上場の是非についても検討を行う。

・親会社を有する又は支配株主を有する上場会社については少数株主の権利保護の面で問題があると 指摘される一方、その状況が的確に開示され、問題を緩和する措置が講じられるのであれば、魅力 ある投資物件を提供する意義は大きいこと、及び既存の子会社上場会社の数や、M&Aにより既上 場会社に新たに親会社が生じえることを踏まえて、十分な議論を要することに留意する必要があ る。

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(14)

−直ちに実施する事項−

○上場廃止後の上場会社の流動性を付与することの是非及びその方法について、証券業界全

体で議論する場の設置を働きかける。

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○上場廃止以外の制裁措置について整理を行う。

・どのような場合(例えば、虚偽記載や開示規則違反のような場合において廃止基準相当とはいえな いもの)に、どのような種類(例えば過怠金、譴責処分、売買停止等利便を一部制限する措置)の 対応が適当か整理する。

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備考

○上場廃止銘柄も東証市場の位置づけの中で流動性を担保できないか

・証券界全体でこの問題を取り組む中で東証市場のシステムインフラの活用については協力の余地が あるものの、そもそも上場廃止にするということは、東証市場の中に位置づけることが困難と判断 したものであり、東証が運営主体のまま流通の場だけ提供という概念は難しいと考える。

○上場廃止基準について裁量の余地を大きくすべきではないか。

・上場廃止基準はその措置による影響が大きいものであることから明瞭性が求められている。むしろ 上場廃止以外の措置を組み合わせることでより実効性の高い規律を維持できるのではないかと考え る。

(15)

−直ちに実施する事項−

○証券取引等監視委員会との連携強化の推進

・証券取引等監視委員会との間に、上場問題についても連絡協議の場を設け、緊密な連携を図る。

−直ちに実施する事項−

○日本公認会計士協会との連携強化の推進

・日本公認会計士協会との共同プロジェクトを継承し、連絡会議を設置する。

・日本公認会計士協会が来年度に新たに導入する旨表明している上場会社監査事務所の登録制度につ いて、当該制度が証券市場の信頼性確保のために適切に運営されるよう、相互の連携の一環として、 協力する。

・上場会社、公認会計士双方への情報提供の一層の充実に取り組む。

・上場審査や上場管理における公認会計士の積極的な協力について会計士協会によるバックアップを 要望する。

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○公認会計士の交代時における、退任公認会計士の見解の開示について検討すべき課題の整

理を行う。

・退任公認会計士に交代理由についての見解がある場合、その内容が開示されるようにすべきではな いかとの指摘を踏まえ、具体的な方法のあり方について整理する。

○公認会計士へのヒアリングに関する上場会社の協力義務の拡大及び具体的な方法等につい

て整理を行う。

・上場会社に協力義務を課し、公認会計士へのヒアリングを行う場合の手続きについて検討する。

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(16)

−検討に着手する事項−

○公認会計士の役割を踏まえ、上場会社の監査人のあり方(例えば、監査人のローテーショ

ン、上場会社を担当する公認会計士の資格、新規上場会社と監査人のあり方等)について

検討を行う。

・日本公認会計士協会の自主ルールの強化内容、金融審議会公認会計士制度部会における議論の動向 を踏まえつつ、上場制度としてどのような対応が可能であり、また必要かどうか検討する。

−直ちに実施する事項−

●上場部門の自主規制業務について、利害関係者から独立した自主規制委員会に執行状況等

を諮問する。【本年6月に実施済み】

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○金融商品取引法の改正動向を踏まえ、より適切なガバナンス体制、上場部門の業務執行の

あり方について整理を行う。

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(17)

−直ちに実施する事項−

○REIT市場における上場審査基準の強化

・REITを組成する投資法人の運用体制等に対する審査を強化する観点から、基準を見直すこととす る。

−具体案の策定に向け問題点の整理を行う事項−

○東証市場を主たる市場として上場している外国会社の上場制度について、諸外国における

同様の事例を参考に規制や上場料金のあり方について整理を行う。

・シンガポールや香港等では、国内投資者を保護する観点から単独上場の外国会社に対し、取締役の 常駐や株主総会の自国での開催を義務づけていることについてどのように考えるか整理する。

・一方、東証が主たる市場ではない外国会社の規制については規制の簡素化を検討する。

−検討に着手する事項−

○各種種類株式に対する上場制度のあり方について検討を行う。

・既存の本則市場として扱うことのできる範囲、あるいは別市場を開設する必要性について、投資者、 発行会社双方のニーズを踏まえて検討する。

○内部者取引の未然防止体制の充実の観点から、上場会社の役員及び主要な職員の登録制度

を設けることについて検討を行う。

・金融庁の懇談会での提案を踏まえ、実現可能性について検討する。

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備考

○外国企業の誘致のために、外国企業について規制を緩めるべきではないか。

・質の高い上場商品を本邦投資家に提供することが東証の役割であり、外国企業の上場誘致のために 必要な規制を緩めるといった対応をとるべきではないと考える。

・既に外国企業については、本国の法制度等を勘案するという規定を有しており、追加的な対応は不 要ではないかと考える。

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